歯学博士の「歯」と「身体」のお話
食品による窒息事故について
予防方法について
まず第一ににはしっかり噛んで食べることです。
これが、今すぐにできる窒息予防です。コツは一度に口の中に入れる量を多くしないことです。
次に口の奥に押し込まないようにし、細かく噛みつぶし、唾液とよく混ぜることです。
ゆっくり噛むのです。ひと口の量は無理なく食べられる量にし、ひと口入れたら、いつもより5回多く、しっかり噛むことを意識してみてください。目標は、ひと口30回噛むことです。
歯のない方は、きちんと合った入れ歯を入れて、しっかり噛みましょう。
良く噛んで食べることは、肥満の予防・解消にもなります。
- 食べることに集中すること
- 飲み込んでからおしゃべりをすること
- 食べている途中で、急に上を向かないこと
- 後ろから突然に人の背中をたたいたくこと
これらに気をつけるようにしましょう。
応急処置について
気道にモノがつまってしまったら、一つの方法だけにとらわれずに、いくつかの方法を組み合わせて行ってみることが大切です。
例えば固形物や固形物に近いものの場合は、次の2つの方法があります。
1.できるだけ頭を低くして、腰をかがめます。胸を一方の手で支え、他方の手で左右の肩甲骨の間を続けて叩きます。
2.後ろから抱くような形で、みぞおちの辺りで腕を組み合わせ、ぎゅっと瞬間的にチカラを込めて、強く引き絞ります。
そして、口の中の異物を取り除きます。
また、都合によっては、速やかに耳鼻科や外科の先生に連絡し、診療を受けることが重要です。